部屋探しをするにあたってまず最初に考えるのが、希望する部屋の条件です。
お金に糸目をつけないなら、駅から徒歩1分で、スーパーと病院と公園がすぐそば、4LDKのデザイナーズマンションで、といくらでも最高の条件をつけられますが、ふつうは金銭面からそういうわけにはいかないと思います。
そこでまず、家賃の上限額を決めて、絶対に譲れない条件をあげていく、というのが現実的で賢明な方法です。
目次
家賃の上限額の決めかた
一般的に、家賃は月収の3分の1以下といわれています。
この月収は税金や保険料などを引いた手取りの額で、本職以外のアルバイト代やボーナスは含めずに考えます。
たとえば月の手取りが24万円なら、家賃は8万円までということ。
この家賃には管理費や共益費も含まれます。
「もっと払えるのに…」と感じるかもしれませんが、すでに一人暮らしの経験がある人ならご存知の通り、ふだんの生活には家賃以外にもいろいろな費用がかかります。
光熱費、食費、交通費といったものから、病気になって通う病院代や、ストレスでふと衝動買いすることだってあるでしょう。
なにかと予想していない出費があるものです。
なので家賃は高くても月収の3分の1として、「できればこの金額内で済ませたい!」といったハッキリとした希望金額もかんがえておくといいでしょうね。
立地条件を決める
家賃の目安をつけたら、つぎに考えるのは立地条件です。
職場や学校に近い、または少なくとも簡単に通えるようアクセスが良い場所であることが最重要!
交通の便がいいターミナル駅に近ければ近いほど家賃も上がってきますから、ここで最初に考えた家賃の目安との兼ね合いが大切になってきます。
コツとしては、○○駅と限定せずに、○○駅~△△駅と幅をもたせることで、こうすれば意外に安くて職場までのアクセスも大丈夫な物件が見つかる可能性が広がります。
それとアクセスだけでなく、スーパーなど近くにあってほしい施設、その地域の雰囲気、治安なども考慮に入れる必要があります。
建物、設備、間取りなどの条件
ここまで決めてから、ようやく賃貸物件の設備や構造、間取りなどを考えます。
パッと見ただけでは見分けることが難しい築年数、耐震性、遮音性などを考慮に入れ忘れることが多いものですが、じつはこれらの条件こそ、暮らしの安全性や快適性に直接関係します。
木造、鉄骨、鉄筋コンクリートは後者になるほど遮音性は増し、家賃は高くなります。
それと新しい物件ほど家賃が高くなるため、築年数も物件選びでは大切なポイントです。
部屋の間取りや広さも重要ですが、部屋自体は狭くても収納力のある部屋なら意外と快適に過ごせます。
間取りはあくまで参考ていどにとどめて、じっさいに住みはじめたときのレイアウトをイメージしながら条件をしぼっていくといいでしょうね。
あとは、セキュリティ設備やエレベーター、水回りについても忘れずに!
4階や5階だてのマンションでエレベーターがない物件もあるので、いざ確認せずに契約して住みはじめ、毎日階段でヒーヒー言いながら後悔!なんてことのないように注意しましょう。
不動産屋さんによっては物件のデメリットを教えてくれないので、本当にあり得る話です。
ネットでの情報収集はすごく大切!
部屋探しで借りたい部屋の条件が決まっても、不動産屋に行くのはまだ早いです。
次にやるべきことはネットでの情報収集です。
「賃貸物件の情報は不動産屋で教えてもらえばいいのでは?」と考える人もいるかもしれません。
たしかに不動産屋は山のように情報を持っていて、必要に応じていくらでも引き出すことができます。
ただし、不動産屋はボランティアではありませんから、自社の利益を優先しながら情報は出されます。
営利企業だから当然ともいえますが、どれだけ利用者目線で紹介してもらえるかがポイントになってきます。
なにも調べずに不動産屋に行った場合、まず最初に紹介されるのは、担当者が営業成績につながる物件です。
たいていはAD物件からオススメされることになります。
AD物件とは、契約にいたった場合に広告宣伝費が不動産屋に支払われる物件のことで、人気がなかったり早く決めてしまいたいような物件のため、このような「プラスαの報酬」がついています!
すべてのAD物件が悪いというわけではありませんが、いい物件に出会える可能性は極めて低いと考えておいたほうがいいでしょう。
部屋探しをしたことがある人は、「なんでこんな物件を紹介するんだろう?」と感じたことがあるかもしれませんが、こうした理由があるのを頭の端っこにでも入れて置いてください。
だからなにも知らずに不動産屋にすすめられるがままに契約してしまうと、後でもっと素敵な物件があったことに気づいて、後悔することになるかもしれません。
このような事態を避けるためにも、まずは自分で希望する部屋について調べておく必要があるんです。
ネットでの部屋探しの注意点!
ネット社会の今では、賃貸情報も自宅で簡単に手に入れることができるようになりました。
大手が運営する不動産サイト、まとめて検索できるポータルサイト(suumo、door賃貸など)、各不動産会社が運営するホームページから独自のセレクト物件を紹介する不動産サイトなど、その種類も数多いです。
すでにお気に入りのサイトがあるならそれを利用すればいいですが、たいていの場合は情報量が多く信用できそうな、大手ポータルサイトを利用することでしょう。
ただ覚えておいてほしいのは、ポータルサイトで上位表示されるからといって、下位に表示されているものより良い物件というわけではないです。
たんに上位表示させるための料金を支払っているだけに過ぎません。
なので根気よく下のほうまでチェックするのがオススメです。
どのサイトでも条件を絞って検索できるようになっているため、希望エリア、通勤時間、路線図、家賃相場などから該当する物件をいくつかピックアップし、他の条件、設備や築年数、構造などこまかくチェックして気になる物件を見つけていきましょう。
探せば気になる物件が出てくるでしょうから、そこでやっと不動産屋にメールで問い合わせてみるといいでしょうね。