賃貸の部屋探しで大切なことのひとつに、内見があります。
では、内見で何を確認すれば知っていますか?
「素敵な部屋だな、ここに住みたい!」と感情だけで終わらせてしまうと、あとで後悔することになります。
そこで内見時に確認しておきたい事項をまとめたので、参考にしてみてください。
あとは面倒臭がらずに、あらかじめチェックリストを作成しておくと、確認忘れが防げるのでオススメです。
ちなみに内見は、たんに部屋の中だけをチェックするということではありません。
本当に快適な住居になるかどうかは、建物の構造や共用部分、立地環境なども関係していますから、それらの部分もしっかりチェックしておく必要があります。
目次
日当たりの良さ(快適度に影響)
ネットやお店の資料では「南向き、日当たり良好」と書かれていたとしても、周囲の建物や木、山などによって、実際にはそれほど日照条件が良くない場合もあります。
写真では日当たりが良さそうに見えても、たいてい写真はよく見える角度、時間に撮影されてることが多いため、実際には1時間くらいしか陽が差し込まないといったこともありえます。
なので、内見ではベランダに出て、日光をさえぎる建物や木などの障害物がないか、しっかりと日当たりを確認しましょう。
午前中に陽が入るなら部屋は北東か東向き、午後から入るなら北西か西向き、午前中からお昼にかけて陽が入るなら南東向き、そしてお昼から午後にかけてなら南西向きになっているはずです。
大げさかもしれませんが方位磁石を使用するのもひとつの手です。
騒音の有無(トラブルの元になりやすい)
集合住宅で起こりやすいトラブルが、隣人による騒音です。
これには壁の厚さや、隣人の子どもの有無などが関係してきます。
といってもこれは内見の段階ですぐにわかることでもないので、不動産屋の担当者にどういう住人が住んでるのか確認してもいいでしょう。
あとは過去に騒音でトラブルが起きたことがあるか聞いておくのも効果的です。
もし隣や上下の部屋も空き室で許可がおりるなら、携帯を鳴らしてどれぐらい壁や床越しに音が聞こえてくるかも確認できますね。
あと騒音に敏感な方は、できるだけ大通り沿い、線路沿い、繁華街の中などは避けるべきです。
部屋の匂い
以前の住人がタバコを吸っていた場合、タバコの臭いが染みついていることがあります。
換気が悪く湿気が多い部屋だとかび臭いこともありますし、ペット可の物件だとペット臭がすることもあります。
意外と見落としがちですが、へんな匂いがしないかどうかは内見の大切なポイントです。
たまに下水のようなドブ臭さが残る部屋がありますが、長期の空室によって排水溝の水が蒸発し、そこから臭いが上がってきていることが原因です。
洗濯機や風呂場の排水溝に多いです。
これは住みはじめて水を流せば匂いが取れることがほとんどなので、この点はあまり心配しなくてもいいでしょう。
間取り、収納の有無と広さ
間取り図で広さはもう分かっているつもりになっていても、実際に見てみると想像していたものと違うことは珍しくありません。
たとえば同じ6畳でも、天井が高くて窓が大きければ開放感からもっと広く感じますし、収納スペースの有無(大きさ)によって、実際に生活するためのスペースはかなり変わってきます(収納スペースが大きければ6畳まるまる生活に使えるけど、収納がない場合は6畳のなかに収納スペースを作らないといけない)。
あとは、エアコン、キッチン、シャワー、カーテンレール、雨戸などの設備の有無と、それらがしっかりと機能しているかもチェックしましょう。
とくに築年数の古い賃貸物件では、エアコンが付いてないことも多いです。
セキュリティ(とくに女性は必須)
内見でしっかりチェックしておきたいのが、セキュリティです。
- 防犯カメラ
- オートロックの有無
- カギはピッキング対策用のシリンダーキーかどうか
たとえオートロックでもセキュリティの甘い物件は結構あります。
裏口のドアは常に開いたままで簡単に侵入できてしまう、上の階までよじ登れる足がかりになるものがある、通路と外部を隔てる柵が低くそこを侵入経路にできてしまうなど、セキュリティ面での落とし穴はありますから、泥棒目線に立ってチェックするようにしてください。
建物の管理状況(掃除されてるか)
きちんと建物が管理されているかどうかは、共用部分の様子で把握できます。
たとえば、ポストやゴミ置き場、エレベーター、エントランスホール、廊下などがキレイかどうかです。
散らかっていたり、掃除が行き届いていないなら、建物の管理状況はあまりよくないでしょう。
ゴミの日でないのにゴミが出しっ放し、私物が置きっ放しというのは管理状況の悪さだけでなく住民のモラルの低さも物語ります。
駐車場、駐輪場について
車や自転車を利用する場合には、駐車場、駐輪場をきちんとチェックしておきましょう。
屋根付きかどうか、平置きか機械式か、自分の車を出し入れできるだけの高さや通路、スペースが確保されているかなどですね。
利用する場合は家賃とは別に料金が設定されてることも多いので、一緒に確認しておくこと!
駐車場だけじゃなく、駐輪場でも月1000円とかかかることもあります。
こうした詳細をチェックせずに契約して、「試してみたら車の出し入れが難しくて傷だらけ…」なんてことのないようにしましょう。
そもそも「駐車場有」と書かれている物件でも、建物より少し離れた場所に駐車スペースが確保されている場合もあるので注意してください。
インターネットの接続環境(大切)
建物によってはアナログ回線しかないこともありますから、自分が希望する通信環境が設置されているかも確認しておきたいところ。
建物内で携帯の電波が悪くならないかも調べておきましょう。
とくに古い建物の場合はネット環境がよくないことがありますので、WiMAXなどモバイルルーターを利用するのがオススメです。
耐震強度(地震怖い)
これは内見で分かることではありませんが、不動産会社の担当者に聞けば教えてもらえます。
住宅性能表示制度でいえば、2等級以上はほしいところです。
最寄り駅まで歩く!
部屋探しの際にはまず立地条件や周囲の環境を考慮に入れたはずですが、内見の際には「もう大体分かっているから」と見過ごすことなく、建物の周囲の環境もしっかりチェックしておきましょう。
ネットや不動産屋の資料では「○○駅より徒歩○分」などと記載されていますが、実際に歩いてみるとそれ以上にかかってしまうことが多いです。
賃貸情報サイトの徒歩1分は、約80mで計算されています。
いずれにしても、駅までどれくらいかかるかは、実際に歩いて確認しておきましょう。
途中にどんなお店や建物があるか、交通量はどれくらいかもみておくこと!
たいてい内見は日中行われますが、できれば帰宅時間に合わせて夕方遅くにも歩いてみるといいでしょうね。
街灯や人通りの有無をチェックでき、安全面で問題ないか知ることができます。
住みはじめてから駅まで自転車で行く予定なら、駅の駐輪場の空き状況や料金、場所なども確認しておくと安心です。
まわりにコンビニや飲食店があるか
家の近くや駅までの普段の通勤ルートのあいだに、利用したい!便利だな!と思える施設や飲食点があるかどうかをみます。
たとえば、スーパーやコンビニ、ドラッグストアや交番、銀行、郵便局、病院などが近くにあると理想的ですね。
本屋や100円ショップ、レンタルDVDショップ、図書館などがほしいという人もいるでしょうし、自分にとって必要なものが何かを考えておくといいでしょう。
優先順位をつけて「これだけは絶対にほしい!」という施設があるかどうかチェックしてください。
周辺の治安について(とくに女性)
物件から駅までの道のりだけでなく、その地域全体の治安や、物件周辺の治安も確かめること!
昼間は大丈夫そうでも、夜になると交通量と人通りが減ったり、街灯のない暗い場所があると要注意です。
ちかくに交番があるかどうかもチェックしておきましょう。
治安はその地域を担当する不動産屋さんが詳しいので、部屋探しのときに聞いておくといいですよ。
物件周辺に匂いや騒音をだす工場などがないか
上のほうで部屋の匂いについては触れましたが、それとは別に物件周辺の匂いが気になることもあります。
加工食品や精密機械の製造工場などがあれば、騒音だけじゃなく、匂い、煙が気になるかもしれません。
幼稚園や小学校が近くにあれば、子どもたちの騒ぐ声が気になることもありますし、1階部分に飲食店が入っているような物件だと、匂いだけじゃなくゴキブリや害虫に悩まされる可能性もあります。
こうした物件はそのぶん家賃が安めに設定されてることも多いのがメリットですが、人によって我慢できること、できないことに違いがあるので、自分にとって大丈夫かどうか考えてみてくださいね。